Plantful Life : プラントベースとの出会い

 

Plantful Life : プラントベースとの出会い

Saura読者のみなさん、初めまして!

ヴェルヌ華子です。

ウェルネス・アカデミーPlantful Journeyの創設者として、また私自身プラントベース・ウェルネス・コーチとしてミラノを拠点に活動をしています。

 
 

この連載では、ヨーロッパのレンズを通したウェルネスの在り方や私のミラノでのライフスタイルについてお話して行けたらと思っています。みなさんにとって、視野を広げるきっかけや日々の生活のヒントになれば嬉しいです。

今回は、1回目ということで、簡単に自己紹介をしたいと思います。

ラグジュアリーファッション業界でバリキャリ(古いですね!笑)をしていた私が、なぜウェルネスの分野で起業したのか、プラントベースとの出会いなど・・・どうぞお付き合いくださいね。

 

人生を変える出会いは、いつも突然に。

「最近できたブティックホテルに近くにお洒落なレストランがあるから行ってみようよ」。

ある日、当時住んでいたパリでそんな誘いがあり、パリ9区にあるHOYというホテルのレストランに友人と訪れました。そのレストランが、偶然にもプラントベース(植物性の素材のみを使った)のレストランだったのです。

植物性だけ、と聞くとサラダとスープと言ったような味気ないイメージがありますか?

私はそうでした。そのレストランで何皿ものガストロノミックな植物性コース料理を頂くまでは。

 
 

HOYのレストランで初めてプラントベースの料理と出会い、私の食の世界は一変しました。野菜の鮮やかな色彩が放つ魅力、驚くほどのバリエーション豊かな食感、そして乳製品を一切使わずに実現されるクリームのなめらかさやソースの濃厚さ。そして何よりも、満足感がありながらも食後に重さを感じない驚きに満ちた感覚が私を包みました。季節の野菜が五感で楽しめる未知の料理の世界に、私はただただ感動したのです。

自他ともに認める「食オタク」の私。美味しい!と思ったらすぐに作ってみたくなり、レストランのシェフが主催していた料理スクールに入り、自分でも家でプラントベースのお料理を作るようになりました。

 
 

「何も続けられなかった」私

当時の私は、パリで生活し、フランスのラグジュアリーブランドの本社で管理職をしながら、フランス人のパートナーと2人の子供たちにも恵まれて、きっと外から見たら絵に描いたような人生に見えたことでしょう。

しかし、振り返ってみれば常に心身ともに疲れ切り、満たされているという状態ではありませんでした。深刻な病気ではなかったものの、仕事や子育て、家事に追われ、常に疲れや慢性的なストレスに悩まされていました。エネルギー不足で、自分のために時間を取ることや新しいことに挑戦する気力はゼロ。

食生活においても、低脂肪や糖質制限、ケトジェニックなど流行りの「ダイエット」を常に試み、挫折の連続でした。挫折するたびに、「私には続けられない」と自己嫌悪に陥いるという悪循環に。美味しいものを楽しむことは罪悪感を伴い、健康や美容のためには必ず我慢が必要だと信じ込んでいました。

 
 

私が感じた変化

そんな私は、プラントベースとの偶然の出会いから植物性の食習慣にシフトして、驚くほどの変化を経験しました。慢性的な疲れや消化器官の不調が改善され、幼少期から悩まされていた慢性の便秘がなくなり、肌の調子も過去最高。心身ともにエネルギーに満ちた感覚に目覚め、植物性を中心をした食習慣がもたらす可能性を強く実感しました。

 
 

食が変わると、人生が変わる

人の習慣には「Key Habits」と呼ばれる、ライフスタイル全体への派生効果を持つ鍵となるような習慣があると行動心理学では言われています。まさに食習慣は「Key Habits」のひとつと言えます。私自身、食習慣が変わるとともに、セルフケアや運動にも積極的に取り組むようになり、新しいことにチャレンジする機会も増えました。その結果、ダイエットや我慢とは無縁でたっぷり食べながらもヘルシーでバイタリティ溢れる毎日を送れるようになり、人生全体が前向きに変化し始めたのです。

 

パリのレストランでの「プラントベース」との偶然の出会いから、ウェルネスの基盤を築き直し、新しいライフスタイルを歩み出した私。そんな私が、11年以上も情熱を注いだラグジュアリーファッションの仕事を辞めて起業するに至るまでのストーリーの後半を、次回の記事でお話したいと思います。



text by Hanako Vernhes


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